さくMAXメディカルブログ

医療系の役立つ記事を書いて行きます

医薬品卸とは?

今日は医薬品卸について話していきたいと思います。

実は…私もこの業界に身を置き働いております。




病院や薬局は薬を使って病気の治療にあたりますね!
風邪やインフルエンザ、胃腸炎なんかにかかれば内服薬や吸入薬、坐薬、点滴など様々な薬を病院は処方します。
怪我や骨折をすれば、消毒やガーゼ、コルセット、固定バンド。
その他にも注射や針や絆創膏、血圧計と多岐に渡りますね。

医療機関はその様々な物資を契約する医薬品卸から購入しています。
メーカーから直接購入する場合も稀にありますが大体は卸、代理店を経由するのです。
なんでもそうですよね。車もメーカーがあってそれぞれの地域に代理店がある。
どの業界にも専門の問屋が存在してます。
医薬品卸業界ではBIG4と呼ばれる会社があります。

業界内では最大のメディセオです。国内最大メーカー武田薬品の資本が入っておりとても強いですね!

次にアルフレッサ。以前はフクジンという会社で未だに古い時を知る方はそう呼びます。

そして名古屋に本拠地を置くスズケン
創業者が鈴木謙三さんでスズケンみたいです。

最後は東邦ですね!東邦は葦の会というグループにも属しており全国同様の卸とグループを組んでいます。



1976年には645社あったのが昨年には70社と約10分の1まで減りました。

逆に10分の1ってどんたけあったんだ?
と疑問に思います笑



業界の変化によって経営統合M&Aが進んできました。現在はこの4社が売上の大半のシェアを握っています。

こういった会社が各医療機関を毎日回り医薬品の安定供給に努めているんですね。



私の体験ですと東日本大震災時にメーカーの工場が福島や東北に多く、安定的に薬が入荷せず注文分がお届けできずにかなり苦労した記憶があります。
今もコロナの影響で不安定になってきている品目もあります。
また消毒薬やマスク防護服などは不足しており届けられていないのが現状です。
そして直接患者様と接している医療機関スタッフさんとも顔を合わせ、苦労を目の当たりにしているのです。
1日も早く収束し当たり前ではないですがかつての平和な日常に戻ることを願っています。

次も医薬品卸の話を掘り下げてしていこうかな〜と思っています。

では、お大事にどうぞ〜



コロナウィルス検査キット

 

新型コロナウイルス検出キット

今回は新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)抗体検査試薬キットについて解説していきたいと思います。

話題のコロナウィルス検査キットですね。こちらは先日国内でも倉敷紡績株式会社から発売され、民間医療機関で検査可能になったものになります。

 

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しかしながら今現在は保険適応が通っておらず、仮に検査ができたとしても検査代は患者の全額自己負担となっております。


今回の検査キットは2種類ありIgMとIgGになります。
何が違うかというと
①    IgM
私たちが細菌やウイルスに感染したとき、最初に作られる抗体です。そしてIgMが作られた後に、本格的にIgGが作られます。このため、血中のIgMを調べる事で今どんな感染症にかかっているかがわかります。IgMは5つのY字構造が互いに結合していて、Y字構造一つで出来ているIgGより効果的に病原体に結合すると考えられています。

②    IgG
血液中に最も多く含まれる免疫グロブリンです。分子量は約16万ダルトン、健常成人では血漿中に約1,200mg/dL含まれ、種々の抗原(細菌、ウイルスなど)に対する抗体を含んでいます。

つまり
①    のIgMは現在からおおよそ2週間以内に感染しているかどうか
②    のIgMはおおよそ1、2ヶ月以内に感染しているかどうか

という内容のものになります。


正確性についても陽性判定率80%程度ですので比較的高い水準なのかなという印象です。

他にもレイバイオテック社から検査キットが発売されております。
https://www.funakoshi.co.jp/contents/68937

そして楽天からも同様に検査キットが4月22日から受付可能となりましたがこちらは1検体14,900円(税込み)で100検体からの申し込みとなっています。かなり割高ですし、今は色々と話題になりつつありますね。

 

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そして医療機関ではコロナ診療に対する診療報酬が追加されました。

リスクがあるのに3000円は安いのかな?

いずれにしても早期にワクチンや治療薬が市場に出回ることが何より大事ですよね。
また今できることとして三密を回避し、不要不急の外出は避けるの継続しかありませんね。

 

ステイホーム週間の始まりにお付き合い頂きありがとうございました!


ではまた。お大事にどうぞ~

 

 

ジェネリック 全て同じじゃない?

先日はジェネリックについてご紹介いたしましたが今回は更に深堀をして
オーソライズド・ジェネリックについて話していきたいと思います。

まずオーソライズド・ジェネリックとはなんだ?と思う方居るかと思います。

 

オーソライズド・ジェネリック(AG)とは、先発医薬品を製造販売するメーカーから特許権の許諾を受けた後発医薬品メーカーが販売する後発品のことです。

ん?どういうこと?

 

と思うかもしれませんが近年ジェネリック化が進み先発メーカーの屋台骨であった製品が次々と他社のジェネリックへ切り替わっています。

 

 

そうした中、先発メーカーも売り上げが無くなることを黙って指を咥えて見ているだけでなく、グループ内にジェネリックメーカーを子会社として入れたり、他のジェネリックメーカーを買収し自社グループ化して、自社の後発品をAGとして販売する傾向が増えてきています。


AGの大きな特徴は、原料や添加物、製造方法が先発品と全く同じであることです。同一ラインで製造し出来上がった錠剤の刻印だけ先発と後発に分けて包装し発売に至ります。

 


画像の赤枠の様に先発品と同一なものなのに価格が違うという不思議な現象が起こっているのです。
こんなことがあって良いのでしょうか?

 

 

 

現状は…OKなのです。

 

また先発メーカー特許権の許諾を受けているため、先発品の特許が切れる前に発売が可能であり他社の発売前に有利にジェネリックへ以降できる優位性も持ち合わせています。

(この場合は1社先行発売なので薬価は5割ですね)

 

そしてなにより先発品と全く同じ製造方法である為、患者様も安心して服用できます。またドクターや薬剤師もジェネリックに切り替えた途端に副作用が出てしまう患者様を少なからず診てきていますので非常に信頼度が高いことも事実です。
ジェネリックに変更になった場合で添加物や製造方法が異なる他社製品を服用し副作用が起こることもあります。

先発品はしっかりと発売前に人やマウスで治験を行い発売し、その後も市販後直後調査、使用成績調査を行っているため副作用に関するデータはしっかりと持ち合わせています。

しかしジェネリックメーカーはそこまでは行っていないでしょう。

ですからAGは夢のようなジェネリックなのです。


でも残念ながらAGでも切替時に副作用が出るケースも稀に存在するようですので100%とは言い切れないようです。こういった事例は患者様の体調がたまたま優れなかったり、敏感に反応してプラシーボ効果がでている場合もあるのかもしれませんね。

世の中の全てのジェネリックにAGが存在するわけではなく、近年発売されてきている比較的処方量の多い薬剤が持っている場合が多いです。
皆さんも服用されているお薬の中にもしかしたらAGがあるものもあるかもしれません。


また今後6月と12月の年2回ジェネリックが発売される時期があるのですが、そのタイミングで発売されるかもしれません。
一度調べてみても良いでしょうし、もし定期的に行くかかりつけの薬局で聞いてみるのもいいかもしれません。

 

代表的なものとしてはこの様な薬にAGが存在しています。


私はまだ特に慢性的な疾患は無く薬を服用していません。花粉症の時期はもらいますが…そのときは間違いなくAGを希望しますし、置いていない薬局へは行きません!!!


別に信用してないわけではないですが、自分の体に入るものですし、気をつけています。他を否定するわけではありませんがプラシーボ効果で良く効くと思い込みたいのかもしれませんね!

ではまた。お大事にどうぞ〜

ジェネリックとは?

多くの方はジェネリック医薬品という言葉を耳にされたことがあるかと思います。

医師の処方によって使用することができる医療用医薬品ですが現在市場に流通しているものは大きく分けて『先発品』と『後発品』に分類されます。

その後発品=ジェネリックになります。

代表的なものとして『ロキソニン』という先発品がありますね。

対してジェネリックは『ロキソプロフェンナトリウム(メーカー名)』という後発品になります。

名称に例外もありますが基本的には先発品の成分名がそのままジェネリックの品名になるケースが多いようです。

今でこそジェネリックというワードが認知されてきましたがその昔は『ゾロ』と呼ばれることもありました。

語源は先発品の特許が切れた後からゾロゾロと複数のメーカーが発売をしてくるという意味だったようです。

医薬品メーカーは新薬に多額の資金を投入し、開発に取り組んでおります。治療に役立てられる先発品を開発します。発売後おおよそ10年間は開発メーカーの特許があるため独占的に販売が可能です。しかし特許が切れると各社一斉にジェネリックを開発・販売に向けて動き出します。

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ジェネリックは成分が同様で先発品と同等の効果があるといわれ、尚且つ先発品よりも安価で受け取ることが可能なため患者負担を軽減できます。

そして国民皆保険制度で個人は2~3割負担で済みますが残りの7~8割

は国の税金から支払われるため国にとっても支出を抑えられます。

近年国の財政は厳しくなる一方ですので国としてもどんどんジェネリックに切替を図っていきたいというのが現状ですね。

今の制度では年2回6月と12月が発売時期に制定されており薬価は先発品の5割になります。

さらに同時に10社以上同一成分のジェネリックを同時発売する場合は4割の薬価になります。

今まで使用していた薬が半額以下になるなんて驚きですよね!

皆さんも病院や薬局でお薬を受け取る際に

ジェネリック変更可能ですか?」と聞かれたことがあるかと思います。

国の財政を圧迫しないためにも皆で協力し医療費抑制に努めていきたいですね。

 

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これからも医薬品に関する情報、知識を共有できればと考えていますのでよろしくお願いします。