さくMAXメディカルブログ

医療系の役立つ記事を書いて行きます

毎年?薬価改定!

みなさんこんばんは。

さて驚きのニュースが今日も出てきましたね!!!


https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200703/k10012495151000.html


こちらの記事ですね。



今まで2年に1度行われていた薬価改定ですが、今後は毎年改定になるとのこと!!

おぉ…我々医薬品業界にはたまらなく厳しいお話ですね。

見積もりや価格交渉がとても大変なこの制度。2年に1度でも、もうこの時期か!

なんて思ったりしていたのに毎年行われたらどうなってしまうんでしょう。
きっと毎年2歳くらい老けていきますね。
まぁ冗談半分本気半分ですが、国や国民の為には良いことですね!

①服用する薬の値段が下がる
②国家の財政負担が減る
③税金が他に回される

まぁ③は賛否あるかと思いますが、今後超高齢化社会に向かっている中で間違いなく薬を飲む機会が増える一方、若者が減り負担する人が減るわけですから少しでも薬価を下げてやりくりしてもらいたいものです。
これは国もそこまで切迫してきているという裏返しですね!

いやぁこれからの時代どうなっていきますかね。

個人的には自己負担の割合は更に増えると思いますし、後発品の更なる使用促進、そして先発品を希望される方には差額分自己負担なんてこともあるんじゃないかなぁと視野に入れております。

とにかく国民全員が安心して保険を受けられるシステムを保持して、最低限の医療の確保を継続してもらいたいですね!

ではまたお大事に〜




調剤薬局のジェネリック事情

皆さんこんばんは。

最近はジメジメとして梅雨らしい梅雨ですねー。

さて今日は調剤薬局ジェネリック事情について書いていきたいと思います。



みなさんは調剤薬局へ処方箋を持っていったときにジェネリック医薬品で宜しいでしょうか?

なんて聞かれたり、アンケートに記入した経験があるかと思います。

先発品と同じ効果でお安くなりますよ!

なんて言われ方もされると思います。

調剤薬局はこうして患者様から許可を取りジェネリック医薬品へ切り替えをしています。

いや、しなければならないのです!!!


なぜか。???


国からの指導はもちろんですがこのジェネリックの使用量によって調剤薬局の儲けが変わってくるからです。



後発医薬品調剤体制加算といって毎月その薬局で出された医薬品のうち後発品が存在する医薬品の中で、後発品の使用割合が85%以上は「加算3」として28点

80%以上85%未満は「加算2」の22点

75%以上80%未満は「加算1」の15点


使用割合が40%以下の低い薬局は加算は付かないです。それどころかペナルティとして調剤基本料が2点減算になります。

1日50枚/月に20日で処方箋が来る薬局があったと仮定して

加算3の場合
28×50×20=28000点

加算1の場合
15×50×20=15000点

減算の場合

  • 2×50×20=-2000点


加算3と減算では30000点の差!!

つまり30万円もの差額が生まれるのです。

30万あればパートの薬剤師さん雇えますよね!



この差は大きいですし、国も2020年には全体の後発品使用量を80%へ持っていきたい考えを示しており、19年9月時点で76.7%とあと少しのところまで来ています。
そして今後は減算のバーも上がってくることは間違いないでしょう。
医療費が削減されるということでとても良いことかと思います。


しかし薬局で先発品を希望する方もいますし、家族が薬をもらいに来て折角病状が落ち着いているのに切り替えたくない!

などの要望で切り替えにうまくいかない様々な問題を抱えています。

しかし先日も後発品が追加発売され薬局は常に後発品使用率%に追われているのです^_^笑


実際は先発品と後発品の薬価が数円しか変わらないものも数多くあり、医薬品を卸す身としては、そこを切り替えるよりも医療費を削減できる方法があるんじゃないかなぁと日々考えております。

個人的には先発品を希望する方には差額を保険ではなく実費で負担してもらうとか、いっそ先発品と後発品を同じ薬価にしてしまえば!なんて考えております。

アメリカなんかは自身が加入する保険会社のプランによって飲める薬が決まってくる様で恐ろしいですが、国民皆保険の素晴らしさが光る一面今後財政のことを考えるとこのままでは厳しいのかなぁなんて。



まぁそれは厚労省のお偉いさんがやることですね!


官僚の皆さん明るい日本をよろしくお願いします!!!


ではまた!お大事〜

大型ジェネリック発売

お久しぶりです。。。

私事ですが身の回りの環境変化が落ち着かず1ヶ月以上も放置状態でした。

今後はもう少し定期定期に更新していきたいと思っております。


さていよいよやって参りましたね!!!


年に2回のビックイベントといえば、



そう!!夏の賞与!!!



でもあるんですが医薬系情報記事にはあまり関係ない。



この業界といえば6、12月に発売があるジェネリックの発売です!!



いや~正直今回は史上最大級の品目数、そして最大級の市場規模がある薬剤のジェネリック


登場してきます。


何ですかね…令和の変とでも言うべきかこの時代の変化。


国家としては医療費抑制にこんな良い事はない状況ですが


我々売上を求められる業者としてはもはや死活問題。。。


業界の終わりの始まりですね・・・


今回初めて発売される後発品の成分は14成分。



アルツハイマー認知症治療薬メマンチン(先発名:メマリー)
ステロイド性消炎・鎮痛薬セレコキシブ(先発名:セレコックス)
抗アレルギー薬レボセチリジン(先発名:ザイザル)
前立腺肥大症治療薬デュタステリド(先発名:アボルブ)
アルツハイマー認知症治療薬ガランタミン(先発名:レミニール)
前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬タダラフィル(先発名:ザルティア)
速攻型インスリン分泌促進剤レパグリニド(先発名:シュアポスト)
抗アレルギー薬フェキソフェナジン塩酸塩/塩酸プソイドエフェドリン(先発名:ディレグラ)
骨粗鬆症薬エルデカルシトール(先発名:エディロール
骨粗鬆症薬バゼドキシフェン(先発名:ビビアント)
片頭痛治療薬ナラトリプタン塩酸塩(先発名:アマージ)
広範囲抗菌点眼剤モキシフロキサシン塩酸塩点眼液(先発名:ベガモックス)
抗線維化剤ピルフェニドン(先発名:ピレスパ)
環状型MRI用造影剤ガドテル酸メグルミン(先発名:マグネスコープ)



新発売だけでこれだけの品目に今回ジェネリックが発売されます。


皆さんも飲んでいる薬がもしかしたらあるかもしれないですね。


そして以前も申し上げた通りまずは…



オーソライズジェネリックがあるか確認して切り替えを希望していきたいところですね!


ではお大事〜




ゾルゲンスマ

みなさんお久しぶりです。

私事ですが身の回りの事でバタバタしておりました。



さっそくですが、先日すごいニュースが発表されていますね。
ゾルゲンスマ」薬価は1億6707万円20日収載へ

中央社会保険医療協議会中医協)総会は5月13日、ノバルティスファーマの脊髄性筋萎縮症向け遺伝子治療薬「ゾルゲンスマ」(一般名・オナセムノゲン アベパルボベク)の薬価収載を了承した。

薬価が1億6700万円!!?



継続的にかかる治療費ではなくて薬価がこれってどんだけでしょう!
驚きましたね!

既存の「スピンラザ」という薬と比較すると類似薬効比較方式Iで算定され、有用性加算I(加算率50%)と先駆け審査指定制度加算(同10%)がついた結果、1患者あたり1億6707万7222円となった。
とありますね。なんのこっちゃという感じですが希少疾病オーファンドラッグには高薬価が付きやすいですが今回は桁外れ!
しかし開発にかかるメーカーの費用と対象患者が少なければ収入も少ないので開発するメーカーもなくなってしまいます。
この薬価でも治る患者様がいればいいことですね。




またノバルティスは先日完全に営業所を廃止することを発表していますね。外資系らしいですし、コロナの影響で拍車がかかりましたね。
今後こういった製薬メーカーがどんどん出てくるでしょう。MRの数もどんどん減らされてしまうかもしれません。
製薬業界も今回の件を機に変化していくんでしょうね。

激動のこの時代どう乗り切っていけばいいんでしょう。。
悩みます...

不安な気持ちを持ちつつ、また。

ではお大事に〜

薬価制度

今日は薬価制度について話していきたいと思います。

皆さんが普段服用されている医薬品には全て国(厚生労働省)、が定めた公定価格がついています。つまりメーカーが独自に値段を決めることができないのです。



例えば自動車メーカーが開発・発売しディーラーの代理店での小売価格は自由に設定が可能ですが医薬品の場合は指定された値段が付くのです。
自社で開発したのに価格が自由に設定できないなんて不思議ですよね!

そして1錠○○円と値付けられた医薬品が病院や開業医、薬局へと卸されて行きます。
そこで処方された分を毎月分医療機関がまとめて保険の支払い機関(社会保険国民健康保険)へ請求し各医療機関へ支払われるのです。レセプトとも呼びますね。



病院で処方された薬が薬価100円/1回1錠/1日3回/30日分だった場合

100円×3×30=9000円になりますね。

明細書の赤枠の中が薬剤の価格です。1点10円計算になりますのでこちらは680円でそのうちの3割が個人負担となります。3割負担を窓口で支払うとそんなに大きい金額ではないかもしれませんが図の診療トータルで430点4300円もかかっているんですね。
皆さんも受診された際は合計の点数を見てみましょう。

年々医療費が増加し財政を圧迫してきていますので個人の負担も今後間違いなく増えていくことが予想されます。そうしなければ国民皆保険制度の崩壊へ繋がります。

また余談ですが生活保護の世帯も年々増加しています。そういった方々の医療費は無料になります。
仕方がないことですがそういった方々が先発品を希望して高薬価な薬剤を横流ししてしまう事件も発生している事実があります。
一般の納税者が一生懸命働いて薬剤は少しでも安くしようとジェネリックに切り替えているのに、その納めた税金で金儲けするなんて許せませんね!
話は逸れましたが国の薬価制度には2年に一度薬価改正が行われ価格が見直されます。当然売れている薬は価格が下げられます。また薬価調査というものがあり医療機関に大幅値引きされて納められている薬剤はそこでターゲットに挙がり改正のタイミングで大幅薬価ダウンになります。製薬メーカーも薬価を守りたいため薬価維持するために様々な手を打ってきます。これはあまり公表できないかもしれません笑



今日は薬価制度についてお話させて頂きました。

ではまた。お大事に〜




レムデジビル

皆さんこんばんは。
先日厚生労働省から国内承認されたレムデシビルについて調べていきたいと思います。
こちらの薬剤はアメリカのギリアド・サイエンシズが開発した薬剤になります。ギリアドは肝炎治療薬もかなり品質のいいものを発売しており業界では有名な会社です。



一般名レムデシビル=「ベクルリー点滴静注液100mg」という製品名になります。
アビガンは錠剤でしたがレムデシビルは注射薬ですね。
同社は当面の間レムデシビルの無償提供を希望しているようで、薬価収載はありません。つまり投与された患者も自己負担しなくて良くなりそうです。この緊急事態にすばらしい考えです。今後この騒ぎが落ち着いた時に賞賛されるでしょうね。



しかしまだまだ世界的に需要が多いため日本での流通は限定的になるそうです。
対象はSpO294%以下、酸素吸入を要する、ECMO、侵襲的人工呼吸器管理のいずれかの対象となる患者。国内ではSpO2が94%というだけでは中等症に該当するが、既に緊急使用が認められている米国に合わせた形でしょう。実際は集中治療室に入っているなど国内で重症とされる患者に投与されることになる見込みになります。
ブラジルなどの新興国でも感染が拡大してきていますので今後もこの薬剤は需要が拡大していくことでしょう。現在治験が行われているようですがアビガンと同様に腎機能、肝機能障害などの副作用も懸念されています。重症化し易い高齢者は特に腎機能・肝機能が低下してきますので、慎重な投与になるでしょう。
不安で終わりの見えない現状かもしれませんがこういった明るいニュースは本当に希望です。
人類未曾有の危機に立ち向かっていきましょう。




医薬品卸の仕事

皆さんこんにちは。

今日も医薬品卸について仕事内容を書いていきたいと思います。

先日も述べたこの業界ですが、一般的には表に出てこない職種ですよね。私も入社するまでは存在すら全く知りませんでした。しかし医療機関からすれば無くてはならない存在です。
業界ではMS(マーケティングスペシャリスト)なんて呼び方をします。ちなみに製薬メーカーの営業はMR(メディカル・レプリゼンタティブ)と呼びます。そんなMSの仕事内容をいくつか取り上げていきたいと思います。



① 受注・納品
病院・薬局から必要な薬剤や消耗品の注文が入ります。以前は電話・FAXが基本でしたが近年は薬剤品目数が増えてきた現在はオンライン発注が主流と言えるでしょう。
注文が入ったものを揃えて得意先へ向かいます。ルートで担当エリア内を1日1回~複数回納品するケースがあります。(中には急いで持って来い!!!なんて言われる先もありテンパってます笑)とにかく安定的に薬剤を医療機関に届けることが最優先ですね!

② 代金回収
代金は掛売が基本的ですね。ですから毎月締め日に精算し請求書が発送され振込みや口座振替キャッシュフローしていきます。売ったものが回収できなければ利益どころか負債になってしまいますからここが一番大事だ!と入社した時から口酸っぱく言われます。。。
中には支払いできず倒産や夜逃げなんてことも実際ありますので会社として取引先の財務状況は細かく把握しておかなければなりません。

③ 新薬営業
メーカーは自社の製品を開発し市場に出していきますが実際に医療機関へ納めるのはMSになります。MRは自分の成績を上げたい。MSはその製品を売って自分の売上を増やしたい。お互い売りたい訳ですからMSはMRと共闘して先生方へ新薬をPRしていきます。
これはライバルの他社MSも同様のことを考える訳ですから、いかに自分から買ってもらえるか営業の手腕が問われますね。同じ商材を同業他社も扱っているという厄介な仕組みです。

④ 価格交渉
③の新薬営業の中にも含まれますが複数のMSから見積りを取って安い先に決定しますね。これは病院側としても当然。
(病院は薬価に対して安く仕入れることができ、使われた薬剤の薬価のままレセプト請求できます。ですから差額分は利益になります)
そして2年に1回薬価改正というものがあり、その都度薬価が変わるので見積りになります。数百から数千品目扱う先もあるので時期になると一品ずつの価格設定をしていきますので必然的に徹夜です!



これが今後毎年になるかもしれないというニュースもあるので戦々恐々としております。

他にも在庫管理や返品対応など細かな業務はたくさんあります。
少し変わった業界なので皆様ご存知ないかもしれませんのでこれを機に見かけた際には気に留めて頂けると嬉しいです。

ではまた!お大事に~