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レムデジビル

皆さんこんばんは。
先日厚生労働省から国内承認されたレムデシビルについて調べていきたいと思います。
こちらの薬剤はアメリカのギリアド・サイエンシズが開発した薬剤になります。ギリアドは肝炎治療薬もかなり品質のいいものを発売しており業界では有名な会社です。



一般名レムデシビル=「ベクルリー点滴静注液100mg」という製品名になります。
アビガンは錠剤でしたがレムデシビルは注射薬ですね。
同社は当面の間レムデシビルの無償提供を希望しているようで、薬価収載はありません。つまり投与された患者も自己負担しなくて良くなりそうです。この緊急事態にすばらしい考えです。今後この騒ぎが落ち着いた時に賞賛されるでしょうね。



しかしまだまだ世界的に需要が多いため日本での流通は限定的になるそうです。
対象はSpO294%以下、酸素吸入を要する、ECMO、侵襲的人工呼吸器管理のいずれかの対象となる患者。国内ではSpO2が94%というだけでは中等症に該当するが、既に緊急使用が認められている米国に合わせた形でしょう。実際は集中治療室に入っているなど国内で重症とされる患者に投与されることになる見込みになります。
ブラジルなどの新興国でも感染が拡大してきていますので今後もこの薬剤は需要が拡大していくことでしょう。現在治験が行われているようですがアビガンと同様に腎機能、肝機能障害などの副作用も懸念されています。重症化し易い高齢者は特に腎機能・肝機能が低下してきますので、慎重な投与になるでしょう。
不安で終わりの見えない現状かもしれませんがこういった明るいニュースは本当に希望です。
人類未曾有の危機に立ち向かっていきましょう。